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四方田犬彦『「かわいい」論』 [書籍/オススメ作品]

ちくま新書の新刊、四方田犬彦さんの『「かわいい」論』を購入しました。
大学教授、そして映画や文学の評論家としておなじみの四方田さんが、
「かわいい」というテーマで書かれた作品です。
これが非常におもしろい! 予想以上でした。
イタリアに滞在していた時('94年頃)に、街中に「セーラームーン」の
キャラクターが使用されたポスターが大量に貼り出された話に始まり、
海外での日本のマンガやアニメやキャラクター(ハローキティ、ポケモンなど)の人気ぶり、
さらには太宰治の作品や『枕草子』における「かわいい」の使われ方などなど、
取り上げている題材の範囲の広さに、まず驚かされました。
中でも、興味深かったのは、女性雑誌で提示されている「かわいい」の映像の分析。
『Cawaii!』『CUTiE』『JJ』『ゆうゆう』の4誌を取り上げて、
それぞれの相違点を、例を挙げて解説してくれています。
ほかにも、「萌え」「きもかわいい」といった言葉についても触れられています。
ひとつの言葉からひも解く良質な日本文化論として、おすすめの一冊ですよ。

「かわいい」論

「かわいい」論

  • 作者: 四方田 犬彦
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2006/01
  • メディア: 新書


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コメント 2

水無月

「かわいい」論、私もとても面白く読むことができました。
雑誌の「かわいい」についての分析は特に興味深かったですね。
新書は初めて読みましたが、嵌ってしまいそうな予感です。
TBさせていただきました。
by 水無月 (2006-03-29 21:40) 

takanobu

水無月さん、コメント&nice!&TBありがとうございます。
「バカの壁」など、新書からも多くのベストセラーが出てますからね。
新書も読み出すと面白いですよ。
おもしろそうな新書があったら、また教えてください。
by takanobu (2006-03-29 23:13) 

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